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各治験の解説 ※企業から了承が得られた情報を公開しています。

更新日 2024年7月26日

疾患名 小児がん
小児の固形がん
標準治療が無い、または標準治療に不応・不耐の0-29歳の小児・AYA固形腫瘍患者
年齢 0歳以上、29歳以下
治験の選考基準
(患者組み入れ基準・適格基準)
1)組織診によって小児がん国際分類(ICCC-3, International Classification of Childfood Cancer, third edition)に含まれる腫瘍(I-IIを除く)と診断されている
※ 他施設で病理組織検査が実施されていた場合は、病理標本を取り寄せて、実施医療機関の病理診断で規準を満たすことが確認されなければならない
2)治癒切除不能(四肢切断など重大な機能損失を伴う切除以外は困難な場合を含む)な進行性(転移性およびまたは局所進行)の病変を有し、以下の①②いずれかに該当する(前治療レジメン数は問わない)
① 標準治療(もしくは標準治療に準じる治療)が存在しない
② 標準治療(もしくは標準治療に準じる治療)が存在する場合には、当該標準治療(もしくは標準治療に準じる治療)が無効中止または毒性中止された
3)登録時の年齢が0-29歳である(ただし各医薬品コホートにおける年齢の除外規準に該当しないこと)。
4)治療薬について、当該疾患において患者の年齢またはがん種に対して我が国では薬事承認が得られていない(治療薬が患者にとって適応外薬あるいは未承認薬となる)
5)以下のいずれかを満たす
① 登録前28日以内の造影CTまたはMRI(頭部・胸部・腹部・骨盤:スライス厚5 mm以下)にて腫瘍性病変を確認できる(測定可能病変の有無を問わない)
② 登録前28日以内の骨髄検査(骨髄穿刺または骨髄生検)にて腫瘍細胞を認める。
6)以下のいずれかを満たす
① 本邦で保険適用済み、または評価療養として実施されている遺伝子パネル検査を受け、actionableな遺伝子異常を有することが判明している。かつ、エビデンスレべルD以上と判定されたactionableな遺伝子異常とそれに基づく治療選択肢を提示した エキスパートパネル報告書、およびその根拠となった遺伝子パネル報告書がある。
② 本邦または海外(FDAまたはEMA)において薬事承認された分子標的薬※の適応がん種と病理学的に診断されている。
※具体的には、以下の通り
・ 分子標的薬の有効性が示されているがん種に対して、本邦で成人において薬事承認されているが小児では承認されていない(小児の用法用量の記載がない)医薬品
・ 分子標的薬の有効性が示されているがん種に対して、海外(FDAまたはEMA)で小児において薬事承認されているが、本邦で小児において薬事承認されていない医薬品
7)研究責任医師あるいは研究分担医師と患者の相談により、治療薬(患者が申出た医薬品)を選定したことについて診療録に記録がされている
8)日本国内の医療機関において実施中の企業治験、医師主導治験、先進医療の対象ではない。ただし適格規準を満たさない、地理的理由など、これらの臨床試験への参加が困難である正当な理由がある場合には本研究へ参加してもよい。がんゲノム医療中核拠点病院等に提供されている「C-CAT臨床試験早見表」および別途定める参考手順に則り、当該医薬品を用いた治験および先進医療の有無を確認する
9)以下のすべてについて患者が同意している
・ 保険適用された遺伝子パネル検査を実施した場合は、がんゲノム情報管理センター(C-CAT)へ患者情報を登録すること
・ 本研究のために収集したデータを、当該医薬品を 提供した製薬企業に提供すること
10)がん性髄膜炎や症状のある脳転移を有さない
11) 定期的な穿刺を要する 心嚢液、胸水、腹水の貯留を認めない
12)Performance StatusがKPSまたはLPSで60以上
13)同医薬品の前投与歴がない。
14)同種同効薬の投与歴がある場合は、有害事象または増悪による中止歴がない。
15)CTCAE v5.0-JCOGにおけるGrade 3以上の合併症を有さない。
16)登録前28日以内に抗がん医薬品(化学療法、分子標的療法、免疫療法、内分泌療法など)の投与を受けていない(骨転移に対するビスホスホネートやデノスマブなど骨吸収修飾薬は含まない)
17)登録前14日以内に全身麻酔を伴う手術を受けていない
18)登録前21日以内に放射線治療または放射性医薬品(診断を目的とした放射性医薬品を除く)の投与を受けていない(ただし、登録前14日前までに完了した骨病変に対する緩和的放射線治療は可とするが、放射線治療に関連したすべての有害事象から登録前に回復している必要がある)
19)登録前7日以内に実施した臨床検査が以下のすべてを満たす。ただし、採血日前7日以内に顆粒球コロニー刺激因子(G-CSF製剤)の投与または輸血を受けていないこと。なお、持続型G-CSF(PEG)製剤(ペグフィルグラスチム:ジーラスタ?)においては、採血日前14日以内に投与がないこと。

16-29歳の患者においては以下の規準を用いる。
・ 好中球数≧1000/mm3
・ 血小板数≧7.5 x 104/mm3
・ ヘモグロビン≧8.0 g/dL
・ AST≦100 U/L(肝転移を有する場合は150 U/L以下)
・ ALT≦100 U/L(肝転移を有する場合は150 U/L以下)
・ 総ビリルビン≦2.0 mg/dL
・ 血清クレアチニン<1.5 mg/dLあるいはeGFR≧60 ml/min/1.73 m2
・ アミラーゼ≦132 U/Lおよびリパーゼ≦53 U/L
・ 尿定性検査で尿蛋白≦1+
・ PT-INR≦1.5
小児(0-15歳)においては以下の規準を用いる。
・ 好中球数≧1000/mm3
・ 血小板数≧7.5 x 104/mm3
・ ヘモグロビン≧9.0 g/dL
・ AST≦臨床検査基準範囲上限の3倍
・ ALT≦臨床検査基準範囲上限の3倍
・ 総ビリルビン≦臨床検査基準範囲上限の1.5倍
・ 血清クレアチニン≦臨床検査基準範囲上限の1.5倍
・ アミラーゼおよびリパーゼ≦臨床検査基準範囲上限の1.5倍
・ 尿定性検査で尿蛋白≦1+ あるいは随時尿のUPCR<0.5 g/g・Cre
・ PT-INR≦1.5

20)妊娠可能な女性の場合、同意取得後から試験治療薬最終投与後少なくとも5か月間の避妊に同意している。妊娠させる可能性のある男性の場合、同意取得後から試験治療薬最終投与後少なくとも7か月間の避妊に同意している。
21)研究参加について18歳以上の場合は本人から文書にて同意が得られている。17歳以下の場合は代諾者から(可能なかぎり本人からも)文書にて同意が得られている。7歳以上については原則として本人から、年齢に応じたアセント文書で同意が得られていること。
治験の概要

患者申出療養制度に基づいて本研究に組み込まれている医薬品の投与を希望する小児・AYAがん患者を対象に、小児における一定の安全性情報があり有効性が期待される適応外薬あるいは未承認薬を投与し、安全性および有効性を評価するとともに、必要な場合にはPKデータを収集し薬物動態を評価することを目的とする。

また、小児がん患者の薬剤アクセス改善の要望に応えるため、医薬品の適応拡大などに利活用可能な形で本研究内での情報を収集することも目的とする。

治験の実施方法の概要と
注意事項
治験成分記号
(治験薬一般名)
(作用機序情報)
治験成分記号:- 治験薬一般名(日本語):イマチニブメシル酸塩、パゾパニブ塩酸塩、ルキソリチニブリン酸塩、トラメチニブジメチルスルホキシド付加物、トラメチニブジメチルスルホキシド付加物、アテゾリズマブ(遺伝子組換え)注、アテゾリズマブ(遺伝子組換え)注、カボザンチニブリンゴ酸塩錠、バレメトスタットトシル酸塩錠 治験薬一般名(英 語):-
治験のフェーズ
第2相
臨床試験ID
治験名

小児・AYAがんに対する遺伝子パネル検査結果等に基づく複数の分子標的治療に関する患者申出療養


治験依頼者
(企業・病院)
特定臨床研究:患者申出療養
治験実施企業問い合わせ先
病院名

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