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各治験の解説 ※企業から了承が得られた情報を公開しています。

更新日 2025年2月5日

治験依頼者
日本セルヴィエ株式会社
疾患名(jRCTに掲載) 【軟部肉腫、骨肉腫】などの骨・筋肉のがん
その他の骨・筋肉のがん
IDH1変異陽性の局所進行又は転移性の通常型軟骨肉腫
管理ID(治験ID)
治験名

IDH1変異陽性の局所進行又は転移性の通常型軟骨肉腫患者を対象としたイボシデニブの試験

治験のフェーズ
第3相
問い合わせ先

日本セルヴィエ株式会社

臨床開発部

連絡先:clinicaltrials.jpn@servier.com

治験成分記号
(治験薬一般名)
(作用機序情報)
治験成分記号:S95031 治験薬一般名(日本語):イボシデニブ 治験薬一般名(英 語):Ivosidenib

IDH1タンパク質は正常な細胞代謝(体内の細胞にエネルギーを供給するプロセス)に関わるタンパク質の一種です。ある種の病気(軟骨肉腫や胆管がんなど)では、異常な形態のIDH1タンパク質ががん細胞中に出現します。この形態のIDH1タンパク質が存在すると、正常細胞には少量しか存在しない2-ヒドロキシグルタル酸(2-HG)が過剰に作られます。過剰な量の2-HGにより、細胞内に変化が生じ、それにより軟骨肉腫が生じると考えられています。イボシデニブはIDH1タンパク質のみに作用し、異常な形態のIDH1タンパク質の働きを止め、がん細胞内の2-HGの量を正常細胞内の量にまで減らすことができます。

治験の概要

本治験の目的は、イソクエン酸デヒドロゲナーゼ1(IDH1)変異陽性の通常型軟骨肉腫の患者さんを対象に、プラセボと比較して治験薬のイボシデニブが有効かつ安全であることを検証することです。治験薬のイボシデニブは、欧米においてIDH1変異陽性の再発または難治性急性骨髄性白血病、およびIDH1変異陽性の局所進行または転移性の胆管がん等に対して、TIBSOVO(R)の商品名で既に販売されています。

本治験は、

①IDH1変異陽性の切除不能な通常型軟骨肉腫と診断され、根治的切除の適応にならない方、

②1年以内に軟骨肉腫の進行が認められた方、又は半年以内に外科的切除後の再発が認められた方 等の条件を満たす方を対象としています。

ただし他の条件も多数あり、本治験に参加していただけるか否かは専門家による医学的判断が必要となります。

治験の実施方法の概要と注意事項

本治験は、イボシデニブを服用するグループ(A群)とプラセボを服用するグループ(B群)を無作為化により1:1に分けて治療効果と安全性の比較を行います。「無作為化」とは、偶然によってどちらかの投与群に割り振られることを意味します。B群に割り振られた方でも、一定の条件を満たすことで、イボシデニブを服用する機会があります。

また、服用する治験薬の副作用が生じうるリスクがあり、治験参加に伴う検査内容・検査方法等の詳細を含め、本治験への参加の可能性がある場合には、治験実施医療機関において直接説明を受けて頂く必要があります。

病院名 jRCTを参照

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