患者本位の「がん治験情報サイト」

各治験の解説 ※企業から了承が得られた情報を公開しています。

更新日 2024年8月13日

治験依頼者

アストラゼネカ株式会社

疾患名(jRCTに掲載) 【肺がん、乳がん】などの胸部のがん
乳がん
進行乳癌
管理ID(治験ID)
治験名

BRCA1、BRCA2又はPALB2変異を有し、ホルモン受容体陽性、HER2陰性(IHC 0、1+、2+/ISH法陰性)の進行乳癌患者に対する一次治療として、saruparib(AZD5305)+カミゼストラントを、医師が選択したCDK4/6阻害薬+内分泌療法、又は医師が選択したCDK4/6阻害薬+カミゼストラントと比較するランダム化、非盲検、第III相試験(EvoPAR-Breast01)

治験のフェーズ
第3相
問い合わせ先
問い合わせ先:治験情報窓口メールアドレス(RD-clinical-information-Japan@astrazeneca.com)
治験成分記号
(治験薬一般名)
(作用機序情報)
治験成分記号:AZD5305 治験薬一般名(日本語):- 治験薬一般名(英 語):saruparib

AZD5305は、PARP1を強力かつ選択的に阻害し、捕捉するPARP1阻害薬です。

治験成分記号:AZD9833 治験薬一般名(日本語):カミゼストラント 治験薬一般名(英 語):camizestrant

AZD9833 は経口投与が可能な選択的エストロゲン受容体抑制薬(SERD)で、エストロゲン受容体(ER)αの分解だけではなく、ERに対する完全拮抗薬としても作用します。

治験の概要

本治験の目的は、BRCA1、BRCA2又はPALB2変異を有し、HR陽性、HER2陰性(IHC 0、1+、2+/ISH法陰性と定義)の進行乳癌患者を対象として、saruparib(AZD5305)+カミゼストラントの有効性を、医師が選択した CDK4/6阻害薬+内分泌療法(ET)と比較して評価することです。

本治験では、①成人女性、閉経前/閉経周辺期及び/又は閉経後女性、並びに成人男性、②組織学的又は細胞学的に確定診断された、HR陽性、HER2陰性乳癌を有すること、③根治的治療の適応とされない局所進行病変、又は転移病変のいずれかを伴う進行乳癌であること、④ECOGパフォーマンスステータスが0又は1であり、 2週間前に悪化が認められないこと、⑤ホルマリン固定パラフィン包埋腫瘍組織を提出可能であること、⑥BRCA1、BRCA2又はPALB2の機能喪失型の生殖細胞系列変異が確認されていること、⑦十分な臓器機能及び骨髄機能を有すること等の条件を満たす方を対象としています。

一方、⑧局所再発病変又は転移病変に対する全身抗癌療法による前治療歴(ランダム化前28日間のET投与を除く)を有する、⑨以下に該当する早期乳癌に対する治療歴を有する等の条件に該当する方を対象外としています。

1.術前補助又は術後補助化学療法の最終投与後84日以内の病勢進行

2.早期乳癌に対する PARP阻害薬及び/又は白金製剤の最終投与後1年(365日)以内の病勢進行

3.術後補助療法としての CDK4/6阻害薬の最終投与後1年(365日)以内の病勢進行

4.経口SERD(カミゼストラントを含む)の最終投与後1年(365日)以内の病勢進行

ただし他の条件も多数あり、本治験に参加していただけるか否かは専門家による医学的判断が必要となります。

治験の実施方法の概要と注意事項

専門家による医学的判断の結果、登録の条件を満たす方には治療薬が投与されます。本治験ではランダム化が行われますので、①saruparib(AZD5305)+カミゼストラント、②医師が選択したCDK4/6阻害薬+ET、③CDK4/6阻害薬+カミゼストラントのいずれかの治療が実施されます。なお、CDK4/6阻害薬はアベマシクリブ、パルボシクリブのいずれかから、ETはフルベストラント、レトロゾール、アナストロゾール、エキセメスタンのいずれかから選択されます。

なお、本治験の治験薬は有効性・安全性が確立していないもので、それらの評価を厳密な管理のもとに行う段階です。

また、実施する治験薬の副作用が生じうるリスクがあり、治験への参加に伴う検査内容・検査方法等の詳細を含め、本治験への参加の可能性がある場合には、治験実施医療機関において直接説明を受けて頂く必要があります。

病院名

QRコード

ページを印刷

クリックタップで印刷します

一覧へ戻ります

© 2021 Foundation for Promotion of Cancer Research.

pagetop