<治験の目的>
Gallium (68Ga) gozetotide又はpiflufolastat (18F) を用いたPSMA-PETで1~5個の転移病変が検出され,従来画像診断法(CI)でM1病変のないPSMA陽性OMPCの成人患者を対象に,去勢又は再発までの期間延長におけるAAA617の有効性を,体幹部定位放射線治療(SBRT)後の経過観察と比較して評価する。
<適格基準>
1.ランダム化前に組織学的に前立腺がんと確認されている患者。
2.根治的前立腺全摘除術(RP)(単独又は前立腺床/骨盤リンパ節への術後放射線照射と併用)又は外照射療法(XRT)(前立腺単独又は前立腺と精嚢及び/又は骨盤リンパ節)及び/又は小線源療法による前立腺への根治的治療後からランダム化前に,生化学的な再発が認められている患者。
3.Prostate Cancer Molecular Imaging Standardized Evaluation(PROMISE v2)で提案されている方法に基づくBIRCの視覚的判定により,スクリーニング時のPSMA-PET / CTスキャン[gallium (68Ga) gozetotide又はpiflufolastat (18F) のいずれかを使用]でPSMA陽性転移病変が5個以下のOMPCを有する患者。
4.スクリーニング時に,1個以上のPSMA陽性病変がAJCC 8分類による遠隔転移(M1)に該当する患者。AJCCのM分類にはPSMA-PETの情報を用いる。
5.スクリーニング時に,従来画像診断法でM1病変がない患者。
6.スクリーニング時に検出されたすべての転移病変がSBRTに適している患者。
7.スクリーニング時に非去勢テストステロンレベル(100 ng/dL超)である患者。
<除外基準>
1.スクリーニング時にde novoのOMPCの患者。
2.スクリーニング時に管理不能の膀胱流出路閉塞又は尿失禁がみられる患者。
3.過去に以下の治療を受けたことがある患者。 a.両側精巣摘除術を含むADT b.その他のホルモン療法 c.放射性医薬品 d.免疫療法 e.化学療法 f.転移病変に対するその他の治験薬又は全身治療薬
4.ランダム化前28日以内に放射線外照射療法(EBRT)及び小線源療法を受けている患者。
5.現在,細胞傷害性化学療法,免疫療法,放射性リガンド療法,ホルモン療法(6.8.2項のADT開始ガイダンス参照),ポリアデノシン二リン酸-リボースポリメラーゼ(PARP)阻害薬,生物学的製剤による治療又は治験治療を受けている患者。
6.余命に影響を与えると考えられるか,疾患評価に支障を来すおそれのある他の悪性腫瘍の診断をスクリーニング時に受けている患者。ただし,悪性腫瘍の既往歴がある患者のうち,十分な治療を受けており,無病/無治療の期間が3年を超える患者については,十分に治療された非悪性黒色腫皮膚がん及び表在性膀胱がんを有する患者と同様,組入れ可とする。
7.本治験に参加する被験者の安全性に重大なリスクをもたらすと考えられる,以下の心電図異常を示す既往歴又は合併症を有する患者: - 臨床上問題となる不整脈;持続性の心室性頻拍,ペースメーカーを使用しておらず臨床的に問題となる第二度又は第三度房室ブロック - 先天性QT延長症候群の既往歴又はトルサード・ド・ポアントの家族歴
8.治験担当医師の判定に基づきADTを直ちに必要とする患者。
ただし 他の条件も多数あり、本試験に参加していただけるか否かは専門家による医学的判断が必要となります。